「退職した従業員から残業代を請求されました。どのような対応をとるべきでしょうか?」
昨今、このような相談は非常に多くなっております。
まず、大切なことは、このような従業員の請求を無視してはならないということです。
残業代請求事例は、退職した従業員からのケースが多く、事前に労働基準監督署や弁護士等に相談をして、アドバイスを受けている場合がほとんどです。
相手の要求を無視すると、労働基準監督署からの出頭要求書が会社に届くか、または、立ち入り調査によって、全従業員について過去2年分にわたり「残業代の未払い」を命じられる可能性もあります。また、相手の弁護士から労働審判を申し立てられ、会社が大きなダメージを受けることがあります。
かといって、相手の要求を全面的に認めて、応じる必要はまったくありません。
相手の残業代請求は、不必要な時間外労働が含まれている、残業代の計算を適切に行っていない、等の不当な残業代請求であることが多いからです。
そこで、会社としては、相手の勤務実態を調査し、相手が主張する労働時間に間違いがないか確認してください。その上で、その資料をもって、弁護士に相談されることをお勧めします。
労働諸法に精通した弁護士であれば、適切な残業代を算出した上で、不当な要求をする相手に対して十分な反論をいたします。また、労働基準監督署に対しても、弁護士に依頼していると伝えることで、行政処分等を回避することも期待できます。
プラッサ法律事務所(旧:中村・安藤法律事務所)は当該事案を処理するだけでなく、今後、残業問題の発生を未然に防止するためのアドバイスもさせていただきます。